月明りに照らされて

蒼風さんが創作について忖度無しに語り倒すだけのブログ

『慎重勇者~この勇者が俺TUEEEくせに慎重すぎる』(一話感想)

簡易評価

【最終予想ランク】BC

【一言コメント】異世界転生ものを逆手に取ったギャグ作品

 

感想

 気になったものから見ていくという話で二番目がこの作品なのは、自分が見たかったからとか興味があったからではなくて、「多分途中で切って感想を書くことになりそうだから先にやってしまおう」という理由だったのですが、一応最後まで見たという感じ。

 異世界転生とか俺TUEEEものっていうのはもう掃いて捨てるほどあって、それこそ末席になると「うわ、つまんねえ……」みたいな言葉が思わずぽろっと出てしまうものもあるくらいなんですが、この作品はそれを逆手に取ったギャグ作品。既存のものだと一番近いラインはこの素晴らしい世界に祝福を!(以下このすば)』ですね。日本人が異世界に転生し、人生をやり直す。そしてそこでは何故か「何のとりえもない主人公」が無双出来るそんな流れの作品があることを暗黙の了解としつつ、そこからやや外して笑いに変換するという流れ。多分前述の『このすば』が先駆けで、今でもなお一番面白いんじゃないかと思っているのですが、それと同じ類の作品という感じ。主人公のタイプは違いますが。

 ギャグ自体はそれなりに面白いですし、異世界転生もの流行をいわば笑いに変えるというのは個人的に悪くないやり口だとは思うのですが、正直なところそれだけ、という感じ。笑えるには笑えるし、シリアス(一話の時点では余りその要素はありませんが)っぽさの差し込み方も下手ではないんですが、うーん……何だろう。やっぱりステータスとかかなぁ。『このすば』ってスキルとかはあったけどそれを数値化はしてなかったと思うんですよね。そこが数値化されてるのはギャグとしては中途半端なのかなぁと思ったり思わなかったり。

 面白いといえば面白いですが、積極的に見ようと思うかと言うとやや悩むレベル。あり得ない話ですが、例えば病院の待合室とか、手持ち無沙汰な状態で流れていたらついつい見てしまうくらいの力はあるという感じでしょうか。ただ、その後作品の情報を探したりするかと言われると微妙。という塩梅。

 

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