『アサシンズプライド』(一話感想)
簡易評価
【最終予想ライン】S~A
【一言感想】繊細さがあればトップクラスだったであろう作品
感想
少し間があきましたが次はこれ。『アサシンズプライド』。タイトルだけは知っているシリーズですね。何で知ってるんだろう。ラノベの新刊に興味が無くなってから出てきた作品だとは思うのですが。
端的に結論を言うと非常に惜しい作品です。細かいことを触れようと思えば内容のネタバレが必要になるのですが、映像作品としての質が高いです。その上で昨今の「見るストレスを極力無くした結果山も谷もない、見ても見なくてもいい作品」になっていないのが非常に好感が持てます。ちなみにこれはファンタジア文庫の大賞作。やっぱり何だかんだいってプロが選別したものの方が良いですね。それでも粗はありますが。
一話の後半部分はかなり力のあるものだった半面、主人公とヒロインの関係性とキャラクターに関してはもう少し掘ってからやる話だなぁと思ったのが正直な所。イメージとしてはギャルゲなどのシナリオで共通ルートがすっ飛ばされているような違和感というか、うーん。その辺をテンポのよさと言えば聞こえはいいですが、自分には繊細さが足りないと映りました。これは正直な感想。
ただまあ、そんな部分を勘案しても、今期の中では普通に上位です。ある程度「おっ」と思うシーンがあっただけでも大分良い方という感じ。ライトノベル出身ですが、良い意味でライトノベルっぽくで、良い意味で既存のライトノベルらしくない要素も持ち合わせているという感じでしょうか。大賞をあげたくなる理由は分かります。ただ、それをもっと磨き上げることをして欲しかった、というのは欲張りなんでしょうかね。ファンタジアって結構そういう所ありますよね。素材そのままドーンって感じで。