月明りに照らされて

蒼風さんが創作について忖度無しに語り倒すだけのブログ

『大逆転裁判』(感想)

※noteからの転載記事です

※「大逆転裁判2」プレイ前の感想になります。

 

 

 感想

 というわけで暫定ですが作品感想の記事をあげてみようっていうコーナーです。出来る限りネタバレは無しの方針で行きたいんですけど、どうしても大まかな話の動きについてはふれることになってしまうので、その辺はご了承ください、ということで。

 

 で、「大逆転裁判」。発売自体は数年前なのですが、自分の食指がどうにも動かなくっ放置されていた作品。そのあたりのことは下記の雑記に色々書いてあるので良かったらどうぞ。

 

 

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 そんな「大逆転裁判」ですが、取り合えず1の方(厳密にはナンバリングはされてませんが)をクリアしました。結構時間がかかったのは途中でちょっと止まっていたからで、ボリュームとしては特筆してシリーズ作よりも短いとか長いってことは無いと思います。そこそこのボリューム感。

 

 感想としてやっぱり出てくるのは「どう考えても一作品で終わりにするつもりでは作ってない」ということですね。

 もちろん、続きを作れる余地を残して終わる作品は時々あります。ただ、これは完全に「2を作る前提」でシナリオを組んでますね。話としてはちょうど半分弱くらい。2の冒頭でハイライト的に話を入れたりすればジャスト二本分ってところでしょうか。漏れ聞く評判でも2が前提ということなので、まあ概ねそんな感じですね。

 

 良かったところはいくつかあるのですが、一番目立ったのはやっぱりBGMでしょうか。基本的にシリーズの曲は大体好きなのですが、気合入ってるなぁという感じが伝わってきます。大分スケールがデカい感じで、個人的には結構好きです。

  後は本作の新要素も含めて大分複合的になったところでしょうか。具体的に言うと、裁判の証人が一気に複数いたり、陪審員がいたり、そもそも裁判をするわけではない話があったり。

 やったことがある人ならわかるとは思うのですが、「逆転検事」シリーズみたいな「裁判ではないゾーン」が結構あって、それが大分リアル感を出してはいるなぁと思いました。

 

 ただ、これも一長一短で、従来の逆転裁判らしい、明快なわかりやすさがちょっと薄れたかなぁという感じもしました。

 このあたりは必ずしもどちらがいいと言い切れるものではないのですが、裁判をして、矛盾を暴いて、逆転する。その爽快感に関しては若干薄くなったなぁというのが感想です。そして、このあたりが多分止まってしまった理由なんじゃないかなぁって気がします。逆転裁判6が結局最後まで出来てないのも多分同じ理由。

 

 シナリオに関しては非常に綺麗に伏線を貼ってるなぁというイメージが強いです。話としてのつながりが完璧になっているというか。

 

 良いことでもあるんですけど、こと自分なんかだと、これだけ綺麗だと驚きが無かったりするんですよね。木を隠すなら森の中というか。

 どれがどこにつながっているのかが分かりにくい感じがあるといいんですけど、芋づる式に多分こことここだろうというのがちょっと読みやすいかもしれないですね。

 

 ただ、これは自分基準なので何とも。具体的に読むのは苦手なのですが、概ねの範囲を決めて想定はしながら読むんですよね。その予想した範囲は今のところ超えて無いなぁと。

 上記でも書いたことなんですけど、綺麗なシナリオになっている分、すわりの悪い要素は後から何らかの真相と絡むに違いないだろうって読めちゃうんですよね。このあたりは読める人とそうじゃない人で大分感想が違ってきそうですけどね。

 

 そんな感じで、半分くらいまでしか話が語られていないので、何とも言えないのですが、自分の評価基準でいうとS~Aくらいに着地しそうだなぁという感じがしています。一番上がSSなので、その下くらい。


 でも途中での期待値より下はあっても上にぶれるってめった無いこと(特にこれだけ綺麗に作られている話だとなおさら)なので、多分Aくらいになるんじゃないかなぁという予想。作品としては面白いんですけど、初期逆転裁判とは似ているもの若干毛色というか、味わいの違う作品なのは確かです。後は話がここからどう転ぶか次第でしょうか。読みの外まで出てくれたら良いなぁ。

 

 

 

 大逆転裁判 -成歩堂龍ノ介の冒險- - 3DS

 

 大逆転裁判2 -成歩堂龍ノ介の覺悟- - 3DS

 

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