月明りに照らされて

蒼風さんが創作について忖度無しに語り倒すだけのブログ

『Still Sick』感想

 こんばんは。アニメ感想から少し空きましたが、一つ発掘があったので感想を書いていこうかなぁという感じです。

 

簡易評価

【最終予想ライン】SS

【一言感想】奥深さととっつきやすさを兼ね備えた名作の予感

 

感想とか

 と、いう訳で感想ですが、何分買いました報告も兼ねてのものなので、感想「とか」にしておきました。曖昧。まあそれくらいでいいと思うんですよ。どうせシャープな感想は書けないと思うので。

 で、本題。きっかけは実にありきたりで、ネットを眺めている時ふと、Amazonの広告でピックアップされていたこれが目に止まりました。自分は基本「表紙買いはそこまで当たるものでは無いのでするべきではない」という主義を持っていて、その時も気になりはしたものの試し読み内容を確認。この時点で「あ、良いかも」とは思っていたのですが、更にpixivコミックで読めるようになっていた三話分を確認し、取り敢えず一巻を購入

 そして、その一巻が届いてから二日と経たない内に最新巻の二巻も注文し、読み終わり現在に至るという訳です。

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 こういう写真、もっと上手く撮れると良いんですけど、専門外なので難しい所。細かな作品情報については後で書くとして、感想。

 率直な感想としては「ああ、久しぶりに良いの見つけた」でした。いつぶりだろうなぁ……「とどのつまりの有頂天」に関しては既存作で既に力をある程度知っていた(その予測を簡単に超えてはきたのですが)のでノーカンとしてしまうと、このクラスは本当に数年ぶりかもしれないですね……二期ものであることを無視し、後半部分を切り取ってみれば 『BanG Dream! 2nd Season」かなり強かったとは思いますが、そういった補足説明なし新規で見つけたという意味で言えば「ななしのアステリズム」以来ですかね、これくらい力を感じたのは。あれの一、二巻同時発売がちょうど2016年の3月(今単行本を見て確認した)なので、凡そ三年半ぶりの大きな当たりという感じでしょうか。そんな長かったんですね……そりゃやる気も消え失せるわけだ。

 内容に関しては後述のpixivコミックで三話読んでもらうのが一番早いです。要は社会人百合です。そしてマッグガーデン。ここかぁ……もう大分影が薄いイメージしかないので、個人的には母体の方が不安ですが、肝心の作品に関してはほぼほぼ文句なしという感じ。

 非常に感覚的な話で行くと「ちょっとだけほつれがある」という表現にはなってくる(それを具体的なフレーズで説明するにはもっと何度も読まないと多分厳しいですが、小さなほつれで目立たないので)のですが、そんな小さなところは無視できるほどプラスポイントが大きいなぁ……絵の繊細な感じも雰囲気に合っている(個人的にも好みです)のですが、それ以上にこう、奥に深い感じが良いですよね。

 結論本作は創作というものについて多く触れる話となってくるのですが、それに携わる人間とか、創作に対する言葉とか、感情とか。その辺がこう、繊細で奥深い感じがしていいですね。よくあるテンプレートな感情、論理が並んでいないところは個人的に凄く好きです。あの手の論理とかが並んだ作品って面白くない教科書読んでる気持ちになるんですよね。その手の作品を例えるなら小学校の教科書。で、この作品は専門書。大学生とか教授が前者を読んで「面白いなぁ」とはあんま思わないと思うんです。そんな感じ。響く専門書。うん。しかも結構論理が最先端なやつ

 実のところ自分の視点は結構曲がっていて、よくある「オタクあるある」は実は全く分からないことも多いんですよね。じゃあ、そうじゃない方に属せるかというとそっちはもっときつい、という何とも蝙蝠的な視点で物を見ている訳なのですが、その自分にさくっと刺さっていて、どちらかといえば非蝙蝠的な存在にもっと刺さるだろう話になっているので、良いんじゃないかと思うんですよね。何が言いたいのかは良く分からないですが、要するに「言葉や視点を変えて取り敢えず褒めたい」という気持ちだと思っていただければいいかな、と。

 連載はpixivコミック。ここ全然タッチしてないんですよね……現在(2019年11月7日)は1~3話と、直近の数話が公開中という感じでしょうか。この辺りがどういう仕組みになっているかは良く分かりません。いや、だって取り敢えず何も考えずに二巻を注文したもので。また打ち切りとかそういうのホント、やめてほしいです。取り敢えず次巻を待ちます。自分が久々に「条件なしにお勧めしたい」と思った作品です。是非。

 

comic.pixiv.net