今井リサ弟問題とかいろいろ
こんばんは。
今回はちょっとした時事ネタのようなものについて少し。
今井リサ弟問題
このフレーズだけでピンとくる人も多いでしょう。先日(イベントの開始日なので10月11日でしょうか)ちょっとした話題となった話についてです。端的に言えば「あるキャラクターに作中で今まで全く言及されてこなかったのにも関わらず、いきなり弟がいるという設定が追加された」という話。ちなみに問題の会話がこれ。
この会話は、現在開催中のイベントで交わされるもので、これが物議を醸しだしたという訳です。
とまあ、ここだけ切り取ると正直「どうでもいいこと」のように見えます(実際その上っ面だけを見て話題に首を突っ込んでいる人を何人も見ました)。実際、キャラクターに弟がいたかどうかは、通常そこまで大きな問題になる事は無いと思われます。ただ、今回の場合は微妙に状況が違って、過去の話との整合性が取れにくいという部分に問題があります。以下はこれより過去に行われたイベント(確か)で交わされた会話の一部です。
どうなんでしょうね。巴は姉ではあるものの、居るのは弟ではなく妹(あこ)です。なので、妹がいる気持ちは分からないと考えれば一応説明がつかない訳ではないです。ただ、掘り起こしていくとこれ以外にも弟がいるとは思いにくい会話が過去に交わされているらしく、そこが疑問視されている、というのが問題の根幹みたいです。
何故こんなことになってしまったのか
上記の問題は一見、些細なことに見えます。ただ、気になるのは一体どうしてこんなことになってしまったのか、という部分です。
弟絡みの部分がイベントシナリオの根幹に関わっているのならばまだしも、上記の場面は正直ちょっとした雑談に過ぎません。言ってしまえばイベントシナリオの導入部でしかないこの部分で、「弟」という新しい存在を出す必要性は無いと言って良いでしょう。それこそ近所の子供の面倒を見ていたというエピソードがあるくらいなので、その延長で良かったはずです。
にも関わらず、あっさりとこんな矛盾を生む設定が追加されたのは何故か。それは恐らくシナリオを書いた人間が、余りキャラクターを理解していなかったという事ではないかと思われます。これは自分の感じたことですが、今回のイベントシナリオは全体的にどうも薄いんです。キャラクターの台詞回しや、それぞれの好みなど、そこまで間違っているという訳ではないんです。ただ、全体的にどうもキャラクター理解が薄いような、そんな印象を受けました。
このゲームは一月に三回もイベントをやります。そして、そこには必ずそれなりの長さでシナリオが付きます。一人の人間でやるという訳にも行かないかもしれません。当然複数の人がシナリオを担当したり、或いは外注したりという事もあるかもしれません。その中で、今回担当した人の認識が甘かった。それが一つの結論であるような気がするのです。
ただ、もし仮に外注なりでシナリオを書いてもらったとしても、今回のミスは防げたはずのものです。何故なら、最終的に「キャラクターをよく理解した人間」がチェックと修正を入れればそれで済む話だからです。会話はあくまで話の導入でしかない以上、違和感なく差し替える事は難しい事ではありません(正直文を書くだけならば即興でも出来たくらいでしょう)。にも関わらずそのままで通ってしまっている(その上今だに修正もされていない)というのは、「最終チェック」はしていません(或いはしていたとしてもその程度の差は大したことがないというレベルの認識をしている)という事なのだと思うんです。
コンテンツの揺らぎはより大きな「やらかし」の兆候ではないか
キャラクターの細かな設定(それこそ人を呼ぶ時の呼称など)は見落とすことはあり得る話です。実際一人の人間が書いていたとしても呼称などを間違えることはあり得るもので、そういったミスはある意味「完全には防ぎきれないもの」だと思っています。
ただ、今回の話は、上記で書いた通り、正直「防げたはずのミス」です。多くの人間がシナリオに関わる以上、その整合性はより気を使わなければなりません。過去の台詞との矛盾が生まれれば、キャラクターの輪郭は大きく崩れます。その辺りは一人が書いているのであればズレにくいところ(設定を作っていなくてもどっちかのイメージは持っているものでしょうし)なのですが、多人数が関われば関わった人数分崩れやすく成ります。そのことについての認識があまりに足りな過ぎたのかなぁと思う訳です。
実は「バンドリ!」のアプリに関しては先日から少し距離を取っていました(やってはいる)。先日追加された要素が「ただのお遊び要素」にしてはハードルが高く、違和感を感じた、というのが正直な所です。そして、思い起こしてみれば、コンテンツに「あれっ」と思うことが増えてきているような気がするのです。
以前に声優が交代したときには違和感の少ない「近い声」の人を連れてきていたのに、二回目となった春先の交代では、演技こそ上手いものの、イメージとしては「遠い」感じになり今だに違和感がぬぐえていません。アニメの二期、三期はCGアニメですが、正直「一期みたいな絵の方が良かった」と二期を全話視聴してなお思います。更に、二期のアニメは後半こそ良質なシナリオだったものの、前半はキャラクター紹介やライブなどが前面に押し出されていて個人的には「?」という感じでした。劇場版は同じくCGで、しかもライブをアニメでやるという形になって、ますます「?」という感じでした。
勿論、楽曲やリアルライブという需要があることは重々承知していますし、楽曲自体は良い物があると思っています。ただ、この手の小さな違和感が積み重なっている状況は余り良くないのではないかという気がしてならないのです。今回のミスも再発生は防ぐことが出来るかもしれません。ですが、根本的な部分でのズレは多分そのままなのではないかなぁと個人的には思っています。
アニメの三期がもう少しという所まで来ています。ただ、これのシナリオが今から心配だなぁという感じがしてなりません。きっとライブMVを押し出した構成になっているとは思うのですが、そこでシナリオやキャラクターを好きで追っている人からの評価を落としてしまうのではないか。そんな気がしてならないのです。杞憂であればそれで構いません。ですが、昨今こういった大きくなったコンテンツが「アニメの失敗」から崩れていったのを何度も見ているので心配でならないのです。今は今回の失敗が「イレギュラーなものだった」という評価になることを祈っています。